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生産過程(収穫編)

ひじきの収穫は、12月の夜中から明け方に。

ひじき漁の時間は大潮の深夜から明け方。最も潮が引くときに。

 

干潮の2時間前から磯に行くので12月の漁解禁直後は夜中の1時スタート6時終わり。まだ真っ暗な中から空が白みはじめるまで、波の音を聴きながら収穫します。

終盤はズンズン上がってくる海面との戦いです(この画像は、最後水に浸かりながら根性で収穫しているところです。なお、この後撮影者は師匠から「何やってんだ写真なんて撮ってないで早く降りてこい!」とお叱りを受けることになります....)。

なぜ干潮は1日2回あるのに夜中に行くのかというと「同じ干潮でも12月は夜中の方が潮が引くから」という理由があるのです。

真っ暗闇のなか山を越え、崖を下り磯へ。

ひじき漁を行う磯は夜は危険がいっぱい。船が接岸できないため、ヘッドライトを照らしながら山を越えて藪をかき分け徒歩で磯に向かいます。

磯に降りるまでに数メートルロープを伝って降りることも。

 

雨天時や強風時は命の危険があるため漁はできません。磯を知り、山を知り、天候や潮を知らなければ到底辿り着けない場所で収穫をしているのです。

そのため、漁期前の11月中には山道の整備(草刈り)からスタート。「本当にこの先に進むの?」という道なき道を開拓します。

磯に生える自然の恵み。それが、ひじき。

ひじきは岩の上に生えていて、雑草を刈り取るようなイメージで手作業で収穫します。凹凸もあり干潮時でも波打ち際スレスレの場所に生えているため、到底機械化することはできません。

刈り取るのにも結構なコツが必要で、キレイに刈り取れるようになるまで師匠にお叱りを受けながら2シーズンかかりました...(まだまだ修行中)。

ちなみに12月のひじきは他の海藻などが混ざっていないため本当に美しいのです。

​刈ったひじきは10kgごとに袋に詰めて運搬。

刈り取ったひじきは、1袋詰めると10kgになる「みかんネット的なもの」に詰めていきます。と、いうのも潮が満ちてくるので流されないように岩の上に運ばねばならぬから。

10kgを両手に持って足場の悪い磯場を結構な距離行ったり、きたり。多い時は一晩で1.5トン運びます...!まさに天然のスポーツジム...!

ちなみに、漁の途中で入る休憩は師匠の「一服しようか!」の声ではじまり島の名産であるみかんが水分補給代わり。他のどんなシーンで食べるみかんよりも美味しい瞬間です。

日が昇ってから、船で回収。

夜のうちに収穫したひじきは、潮が満ちるまで待ってから船で回収...!

 

以前は、軽トラックが入る場所まで歩いて運搬していたそうですが、ある時期から「満潮になっても海面が上がってこない岩の上に一時的に収穫したひじきを避難させ、船で取りに行く」という方法を編み出したのだとか...

晴れていると本当に気持ちいい...。風がある日は回収できないので天気予報や天気図と睨めっこです。無理をすると命に危険が及んでしまうため、細心の注意を払っています。

手作業で、天日干し。

ひじきを回収して港に戻ってきてからも、船から軽トラックの荷台に持ち上げて、干場までまた運搬。

港で待っていてくれた師匠のお孫さんや近所の人も、干場の作業を手伝ってくれたりします。からまっている他の海藻やゴミをみんなで手分けしてより分けます。

翌日が雨だと一旦片付けなければならず、急な雨などがきたらもはや「闘い」。「おい!やばいぞ雨降りそうだ!予報と違うけど念の為片付けるぞ!」大急ぎで大量のひじきにシートをかけたり回収したり...こんなところにも、手間暇がかかっているのです。

ひっくり返して乾かし、

不純物を取り除く。の繰り返し。

乾燥前

カラカラに乾いたら、倉庫で保管

生ひじきを乾燥させると、重量はおよそ8分の1に。

丁寧に乾燥させることでミネラルなど栄養素豊富な保存食のできあがり。

数日間乾燥させた後

生産過程(加工編)

乾燥ひじきを水で戻す。

乾燥させたひじきを、まず水で戻します。6kgの乾燥ひじき大袋が約50kgの生ひじきに。

沖家室ひじきはそもそも他の海藻がほとんど混ざらない12月の新芽のみを使っているのですが、この過程でまず他の海藻や不純物がないか確認し、取り除きます。加えて海水の塩気を抜く意味もあり、真水で3度洗い流すのです。

収穫から乾燥の過程でも繰り返し確認しているのですが、こうして何度も何度も丁寧に確認しています。

​冬から春にかけては水が冷たいのでこの過程がかなり過酷!

沖家室ひじきは、鉄釜製法。ひじき市場においては市場に流通しているものの96%がステンレス製の釜。

鉄釜に入れて鉄釘を刺して煮込むことで一般的なひじきより鉄分が豊富なものになっていくのです。真水を入れて煮込むことおよそ1時間半。島の山からとってきた薪がエネルギーです。

​沖家室ひじきは、干す時もお日様の力を借り、煮込むときは山の力を借りる、自然エネルギーの助けを借りて成り立っています。乾燥機や電気ガスは一切使用していません。

5升の鉄釜でズンズン煮立てるのですが、かつては6升釜だったそう。「ちょっと小さいからやっぱり6升」にしたいんだよなぁ...と師匠。

鉄釜は結構高価で十数万円するのですが、沖家室ひじきの利益で師匠に6升の鉄釜をプレゼントして恩返ししたいな...などと考えています。

ひじきが煮立ってきた時の芳醇な香りは絶妙です。

釜の蓋を開ける時が何よりも楽しみ。顔じゅうにひじきの香りをぶわっと受けて思わずひとつまみ、口に運んでしまいます。

​硬さがちょうど良いか、茹で具合を確認する意味もあるのですが、シンプルに我慢できなくなるひじき漁師だけの特権です。

大釜からタライにどさどさと煮終わったひじきを移し替え...

沖家室ひじきは、鉄釜製法。

煮立ったひじきの香りはまさに、芳醇。

型枠に広げ、製品の形に。

煮上がったひじきを型枠に広げて製品の原型を作ります。

1枠ずつ手作業でグラム数を計り、手作業で均一になるよう広げていきます。結構な手間がかかるので、師匠のお孫さんからご近所さんまで総出で作業することも。

この過程でも、違う海藻やゴミがないか血眼で探します。ひたすら大釜で茹でたひじきを均等に広げていく...!

 

これがまたいい香りがするので、つまみ食いの誘惑に負けそうになりながら、時に我慢できなくなって大タライの中のひじきに手を伸ばしてしまうのです...。

そしてまた、天日干し。

仕上げに瀬戸内海の港で天日干し。

乾いてきたらひっくり返し...の繰り返し。この中でも見落とした不純物がないか何度も何度も確認します。

お日様の恵みをたっぷり浴びたひじきをしっかり乾燥させ、予期せぬ雨から守り、ようやく製品ができあがるのです。

手作業で乾燥させたひじきを回収し、漁師自身の手でにパッケージ。最終過程でも取り残した不純物がないか確認しつつ、丁寧に1つ1つの魂を込めて商品にしています。

シールも1枚1枚自分たちで貼り、お手紙やリーフレットを梱包し、発送するまで気を抜く暇もありません、

全ては沖家室ひじきを皆様の食卓で喜んで召し上がっていただくため。卸売ではなくEC直売を選んだのは「お召し上がり頂く方々とのやりとりを大切にしたいから」です。

ぜひ、お味の感想やお召し上がり方の相談などお気軽にお寄せくださいませ。皆様の声を聞かせていただくことが、翌年の深夜の過酷な漁の原動力になりますので、直接やりとりさせていただくことを楽しみにしております。

心を込めて、パッケージ。